記事の内容
- 大学の成績表にある項目「GPA」とは?
- GPAの平均や計算方法をご紹介
- GPAって就職活動に影響するの?
はじめに
大学の成績表には「GPA」という数値が記載されていますが、GPAって何のことかご存知でしょうか?高ければ良いらしいけど、具体的な計算方法を知らない人もいるのではないでしょうか。今回は「そもそもGPAって何?」という人や新入生に向けて記事を書いていきます。GPAによってゼミや研究室の配属、さらに就職活動に影響することもあるので、大学2, 3, 4年生も必見です!
筆者は数年前に大学を卒業した人なので、経験談も踏まえながらご紹介します!
大学の成績GPAとは?
GPAとは「Grade Point Average」の頭文字を取ったものです。大学でよい成績を取ると、GPAは高くなります。逆に、単位を落としてばかりいると、GPAは低くなります。(詳しい計算方法は後ほどご紹介します)実はGPAは日本だけではなく、欧米の学校でも使用されている制度です。留学や奨学金制度などの学内選抜の指標として用いられることもあります。したがって、高いGPAを取っておいて損はないということになります。
大学の成績GPAの計算方法
次にGPA(Grade Point Average)の算出方法についてご紹介します。以下の3ステップに沿って計算します。
①大学の成績評価方法
②成績をGPに変換する
③GPAの計算式
①大学の成績評価方法
まず大前提として、大学の成績は、テストの点数をもとにアルファベットや漢字で成績評価されます。大学によって評価方法は異なりますが、一般的には以下のような感じです。点数 | 成績評価 |
---|---|
100~90点 | S(秀) |
89~80点 | A(優) |
79~70点 | B(良) |
69~60点 | C(可) |
59~0点 | D(不可) |
②成績をGPに変換する
GPAを算出するには、それぞれの成績評価を数値(GP)というものに変換する必要があります。具体的には、評価によって最低点0.0~最高点4.0のGP(Grade Point)が割り当てられています。成績評価 | GP① | GP② |
---|---|---|
S(秀) | 4.0 | 4.3 |
A(優) | 3.0 | 4.0 |
B(良) | 2.0 | 3.0 |
C(可) | 1.0 | 2.0 |
D(不可) | 0.0 | 1.0 |
大学によってGPは異なる
同じ評価と単位数であっても大学によってGPAが高くなったり、低くなったりします。全国の大学で統一してほしいところです...。
- GP①:早稲田大学、慶応義塾大学、東京理科大学、日本大学、中央大学、明治大学、上智大学など
- GP②:京都大学、東洋大学、芝浦工業大学など
- 東京大学ではGPA制度がないらしい
③GPAの計算式
GPに変換したら、単位数をかけてあげましょう。それらを足し合わせていきます。GPAの計算方法は「GP×単位数の合計を平均(Average)する」だけです。履修した合計単位数で割ってあげましょう。計算式は
大学によってはGPの値が異なるので、詳しくはシラバスや学生要覧をご覧ください。計算方法についても記載してあるはずです。
GPA計算ツール
海外のサイトですが、GPAの計算サイトを見つけたので、以下に掲載しておきます。GPAの平均値や順位は?
GPAの平均値はどのくらい?
まず結論から言うと、GPAの平均値は2.4~2.7くらいと言われています。実際に教授に聞いた話なのですが、「大学の成績評価の分布は大体決まっていて、バランスよくつけている」みたいです。極端にSが多かったりすると、大学事務から何か言われるらしいです。
S(秀)は上位数%の人しか貰えないということになります。一方で、B(良)などの中間層の成績は比較的多くの人が獲得し、分布としては多くなります。
これらのことを考慮すると、GPAの平均値は2.4~2.7くらいということになります。私の主観ですが、それぞれのGPAに対する印象は以下のようになります。
GPA 0.0~2.3 | もっと頑張ろう… |
---|---|
GPA 2.4~2.8 | 平均的 |
GPA 2.9~3.4 | 優秀! |
GPA 3.5~4.0 | とても優秀!!! |
GPAの順位は?
大学によってはGPAをもとに順位が発表されることがあります。筆者は理系大学に通っていたのですが、GPA3.3程度で学科一桁台の順位でした。理系の場合はS(秀)が取りにくく、全体的に低めのGPAになるのではないかと考えられます。大学の成績GPAは就職活動に影響する?
次に就活でGPAは重視されるのか、GPAが低いと不利なのか解説していきます。GPAを就活で活用している企業は少ない
日本の企業でGPAを重要視している企業は少ないかと思います。筆者は理系就活をしたことがありますが、企業によっては「履修履歴データベース」の提出を求められたことがあります。これは、大学・大学院で履修した科目名と成績評価をすべて記入したうえで、企業に送信するものです。自動的にGPAが計算され、表示されていました。しかし、このサービスを利用している会社は少なかったと記憶しています(今後増えるかもしれません)
また、多くの企業では成績証明書の提出を求められました。これを見れば、すべての成績とGPA(計算すれば)はわかってしまいます。
日本の企業でGPAがあまり活用されない理由としては「大学や教授によって評価方法が異なる点」が大きいかと思います。就活ではいろいろの大学から学生がエントリーしてくるので、単純にGPAで比較してしまうと不公平になってしまいます。GPAはあくまで参考値ということです。
外資系では必要になることも
外資系企業の選考ではGPAが必要になる場合があります。GPAの最低ラインが設定してあり、足切りということもあるらしいです。日本企業においても、あまりにもGPAが低すぎると「この人はちゃんと勉強しない人なのかな?」「うちの会社で成果を出してくれなさそう」という印象を持たれてしまうかもしれません。
いずれにせよ、高GPAを取っておいて損はないです。
GPAをガクチカにできる
就職活動の面接では「ガクチカ」というものをよく質問されます。ガクチカとは「学生時代に頑張ったこと」を示します。GPAが高い人は、学業を頑張ったということをガクチカにすることができます。また、しっかりと数字で現れているので説得力もあると考えられます。大学の成績GPA まとめ
この記事では、GPAの求め方や就職活動に影響するかどうか紹介しました。就活においてはGPAを活用している企業は少ないです。ところが、一部の企業や外資系ではGPAに注目している場合もあります。また、GPAが高ければ、成績が良いわけですから、学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)としてアピールすることもできます。
一方で、GPAがあまりにも低すぎると、学業を疎かにしてきた人→仕事ができない?という印象を持たれてしまいます。平均以上の成績・GPAを獲得しておくことをおすすめします。
もちろん就活では学業以外のこと(サークル活動やボランティアなど)も評価されるので、課外活動と学業をバランスよく行うことが大切です。